中古マンションの購入価格は築年数で変わる?限界の築年数と注意点も解説!

中古マンションの購入価格は築年数で変わる?限界の築年数と注意点も解説!

中古マンションの購入には多額の資金が必要ですが、物件の価格は条件によって変わるものです。
主な条件のひとつは築年数であり、同じ物件でも購入のタイミングで価格が変わることがあるため、買主としては注意が必要です。
そこで今回は、築年数に応じた中古マンションの価格、限界とされる築年数、購入にあたっての注意点を解説します。

築年数で価格はどうなる?中古マンション購入の基本

築年数で価格はどうなる?中古マンション購入の基本

中古マンションの購入にあたって押さえたい、築年数と価格の関係は以下のとおりです。

築年数による一般的な傾向

中古マンションの価格が築年数に応じて変わるのは、建物や設備には経年劣化があるからです。
竣工から時間が経つほど経年劣化で建物や設備が傷んでいくため、築年数を重ねるにつれて価格は下がっていくのが一般的です。
ただし、築年数による価格の下落ペースは、常に一定ではありません。
下落ペースが緩やかになるタイミングがあるため、中古マンションの購入にあたって注意しておきましょう。

買いどきといえる築年数

築年数と価格の関係をふまえ、一般的に買いどきといわれているのが、築20年程度の中古マンションです。
築20年に達すると、すでに価格がいくらか下がっているため、購入のハードルは低めです。
さらに、価格の下落ペースが以前より緩やかになり、購入後に資産価値があまり下がりません。
価格が安かったり、資産価値が保たれやすかったりする点から、築20年程度の中古マンションは一般的におすすめです。

購入時点での平均的な築年数

中古マンションの売買をまとめたデータによると、2022年の1年間で成約した物件の築年数は、平均して23.33年でした。
1年前の2021年では、22.67年が平均的な築年数となっています。
過去のデータからみても、築20年程度の中古マンションがよく購入されている傾向が窺えます。

築年数に関する注意点

中古マンションの価格が築年数に応じて下がったり、築20年を過ぎると下落のペースが緩やかになったりするのは、あくまで一般的な傾向です。
市場からの需要によっては、築年数を重ねていても値上がりするケースがあります。
また、中古マンションの価格を決める要因は、築年数だけではありません。
主な要因のひとつは立地で、人気のエリアにある物件なら、築20年未満でも価格があまり下がらないことがあります。
築年数は価格を決める主な要因のひとつですが、購入の判断を下すときは、そのほかの要因も忘れずに確認しましょう。

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購入前に確認!中古マンションで限界とされる築年数

購入前に確認!中古マンションで限界とされる築年数

築年数を重ねるにつれ、中古マンションの建物や設備で経年劣化が進むなら、どこかの段階で性能面に限界が来るものと予想されます。
物件の購入にあたって確認したい、性能面で限界を迎える築年数は、以下のとおりです。

性能面で限界を迎える築年数

性能面での限界を考えるうえで、ひとつの基準とされるのが耐用年数です。
マンションの構造である鉄筋コンクリート造や、鉄骨鉄筋コンクリート造の耐用年数は、47年です。
築20年の時点で物件を購入し、築47年で性能面の限界を迎えるなら、27年しか住めない形となってしまいます。
しかし、耐用年数とは、一般的な補修によって建物の性能を保てると考えられる期間のことです。
主に納税期間を定める目的などで使われており、建物の寿命を意味する指標ではありません。
建物の寿命を示す指標はないものの、適切な管理やメンテナンスがされていれば、マンションは100年もつとみられています。
主な建材であるコンクリートの寿命が、約100年であるからです。
日本に築100年近くのマンションはありませんが、原因は国内で建築が始まってからの歴史がまだ浅い点にあります。
欧米では、現役のマンションで築100年に近いものがいくつかみられます。
この点から、耐用年数である47年を過ぎたら、マンションの性能が限界を迎えるとは限りません。

性能面の限界を考えるときのポイント

中古マンションが性能面で限界を迎えるタイミングは、築年数だけで一概にいえません。
建物の寿命は、日頃の管理状況によって変わるからです。
日頃の管理が不十分だと、想定より早くに限界を迎えるおそれがあります。
日本国内で建て替えられた中古マンションの築年数は、全国平均で33.4年でした。
早ければ、耐用年数を過ぎる前に建て替えが必要になる可能性は、物件の購入にあたって確認しておきましょう。
また、性能や管理体制などで限界を迎えた物件は、限界マンションなどと近年呼ばれています。
限界マンションは売却や賃貸を考えても、買主や借主がなかなか見つかりません。
限界マンションが生まれる理由のひとつは、日頃の管理不足です。
経年劣化や傷みが放置されると、住みにくさから住人が次々と離れていき、管理費や修繕積立費が不足するようになります。
結果として、ますます環境が悪化していき、最終的に限界マンションとなってしまいます。
購入した物件が将来的に限界マンションとならないか、買主としては注意が必要です。

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築年数を重ねた中古マンション!購入にあたっての注意点

築年数を重ねた中古マンション!購入にあたっての注意点

築年数を重ねた中古マンションは、一般的に価格が下がっていてお得ですが、注意点がいくつかあります。
購入前に押さえたい主な注意点は、以下のとおりです。

住宅ローンの制限

主な注意点は、まず住宅ローンの利用を制限されるおそれがあることです。
住宅ローンの一般的な返済期間は、最長で35年です。
しかし、中古マンションでは、耐用年数である47年から現在の築年数を差し引いて、上限を決めるケースがあります。
購入時点での築年数が25年なら、住宅ローンの返済期間は最大で22年までとされる計算です。
さらに、金融機関によっては、借入額を制限するケースがあります。
中古マンションを住宅ローンで購入する予定なら、何らかの利用制限を受けないか、事前によく確認したいところです。

住宅ローン控除への影響

住宅ローンで新居を購入すると、住宅ローン控除により節税できることがあります。
しかし、中古物件で住宅ローン控除を受けるには、昭和57年以降の建築、もしくは新耐震基準への適合のどちらかを満たさなくてはなりません。
それぞれの条件は新しい物件なら問題ありませんが、築年数を重ねた中古マンションでは注意点となります。
住宅ローン控除の利用を考えているときは、建築年や耐震基準を一度調べておいたほうが安心です。

今後の修繕積立費

築年数を重ねた中古マンションの注意点のひとつに、修繕積立費が高くなる可能性が挙げられます。
多くのマンションでは、築年数に応じて修繕積立費を値上げする段階方式が採用されています。
築年数に応じて負担が重くなる事態を避けたいなら、修繕積立費が均等化されている物件を探しましょう。
修繕積立費を均等化すると直近の負担は重くなりますが、将来の負担は軽減されるものです。
また、修繕の資金を日頃からしっかり確保できていると、物件の維持管理に力を入れられ、建物の寿命を延ばす結果にもつながります。
この点から、近年では修繕積立費を均等化する物件が増え始めています。
購入の時点で修繕積立費が安いと、段階方式によって値上げされる可能性があるため、注意が必要です。

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まとめ

中古マンションの価格は築年数を重ねるにつれて下がっていく傾向にあり、一般的に買いどきとされるのは、価格の下落ペースが落ち着く築20年頃です。
性能面で限界を迎えるタイミングは一概にいえず、適切に管理されていれば、中古マンションは100年もつとみられています。
購入の時点で築年数を重ねているときの注意点は、住宅ローンの利用制限、住宅ローン控除への影響、今後の修繕積立費などにあります。

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