3階建ての家が売却しにくいのはなぜ?その理由や売却のポイントを解説

3階建ての家が売却しにくいのはなぜ?その理由や売却のポイントを解説

家の構造は売却のしやすさに大きく影響する要素のひとつであり、立地や価格が魅力的でも需要の低い構造の場合はなかなか買い手が見つからない可能性があります。
3階建ての家も売りにくい物件といわれているので、売却の際は注意が必要です。
今回は、3階建ての家が持つ特徴、売却しにくいといわれる理由、3階建ての家をスムーズに売却するために重要なポイントについて解説します。

3階建ての家が持つ特徴

3階建ての家が持つ特徴

3階建ての家は文字どおり3つの階層を持つ家であり、その構造や立地、面積に共通する特徴があります。
3階であること自体にあまりこだわりがない場合でも、そこに付随する特徴がメリットになり、物件選択の決め手となるケースは珍しくありません。
自身が購入する際だけでなく売却時にも活用できる情報なので、どんな特徴があるのかはしっかり把握しておくと良いでしょう。

駅が近い物件が多い

3階建ての家は、駅の近くに建てられているケースが多く見られます。
一見すると階数と駅チカの立地はつながりがないように見えますが、そこに関係してくるのが都市計画法で定められている用途地域と斜線制限です。
用途地域とは、建物の種類や用途を制限した地域のことであり、住居系、商業系、工場系といった区分が存在します。
斜線制限は、周囲の日当たりや通風を確保するために建物の高さや大きさに対して課せられる制限のことです。
駅近くのエリアは商業系地域が多く、斜線制限が緩いため、3階建ての住宅が建てやすい傾向にあります。
駅に近く利便性が高く、商業施設も多い点は、3階建て住宅の意外な魅力といえるでしょう。

通常の家に比べて土地の広さに対する延床面積が広い

それぞれの土地には、敷地面積に対して家を建てられる面積の割合を示す建ぺい率、敷地面積に対する延床面積の割合を示す容積率の数値が定められています。
そのため、用途地域や斜線制限に問題がなかったとしても、容積率の基準に引っかかる場合は、階数の多い家は建てられません。
商業系の土地は住居系の土地より建ぺい率、容積率ともに高く、狭い土地でも延床面積が広い家が建てられます。
コンパクトな土地でも十分な空間を確保したい方にとって、3階建ての家はとくにおすすめです。

階数の多さや高さを活かした生活ができる

3階建ての家は、天井と床によって屋内が大きく3つの空間にわかれる構造が大きな特徴です。
そのため、生活スペースのメリハリが付けやすく、1階を駐車スペースにしたり、プライベートを過ごす階とそれ以外を分けたりといった、柔軟な活用が可能です。
各階でプライバシーを確保しやすいため、子ども世帯が上の階で暮らし、親世帯が下の階で暮らす二世帯住宅をつくるのにも適しています。
また、3階建ての家は2階建ての家より高いため、その高さを活かしたユニークな生活が可能です。
アイデア次第では、屋根の上に天体観測用のスペースをつくったり、安全を確保したうえで屋上で子どもたちを遊ばせたりすることもできるでしょう。
屋上の日当たりが良い場合は、洗濯を干す場所としても活用できます。

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3階建ての家が売却しにくい理由

3階建ての家が売却しにくい理由

次は、3階建ての家が売却しにくいといわれている3つの理由について解説します。
なお、不動産売却は相手がいて初めて成立する取引なので、たとえ以下の理由に該当しない物件でも、先入観からなかなか買い手が見つからない可能性があります。
3階建ての家の買い手が見つかりにくい理由をしっかり理解したうえで、その対策を考えれば売却を効率的に進めることもできるでしょう。

階数が多いので移動の負担が大きい

3階建ての家が売却しにくい理由としてまず挙げられるのは、生活するうえでの負担が大きいことです。
3階建ての家は通常の家より階数が多いので、その分階段を上り下りする手間がかかります。
重要な設備や家電が各階に分散するので、掃除や洗濯といった家事の動線が確保しにくい点もデメリットです。
高齢者や小さな子どもがいる家庭にとっては、転倒や落下のリスクが高い点も重要な問題といえるでしょう。

メンテナンス費用が高い

3階建ての家は、2階建ての家に比べてメンテナンス費用が高くなるのが一般的です。
その理由は、外壁塗装や屋根の修繕工事をおこなう場合、3階建ての家では高所作業が増えるため、2階建てよりも多くの足場を組む必要があるからです。
また、水道管やガス管、電気配線なども上下に配置されるので、工事費用が高額になります。
同様にリフォームやリノベーションの費用も高くなりやすいので、なるべくコストを抑えたい方にとっては、3階建ての家はあまり魅力的に感じられないでしょう。

ターゲットが限定的

3階建ての家には、延床面積が広い、高さを活用した生活ができるといったメリットがありますが、それらのポイントを重視する買い手はあまり多くありません。
3階建て独自の特徴を重視しない場合は、前述したようなデメリットのほうが目立ってしまうでしょう。
とくに上下移動の負担が大きい点は無視できない問題であり、高齢者がおらず階段の上り下りを気にしない世帯となると、ターゲットは狭まってしまいます。

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3階建ての家をスムーズに売却するためのポイント

3階建ての家をスムーズに売却するためのポイント

次は、3階建ての家をスムーズに売却するために押さえておきたいポイントについて解説します。
以下の3つのポイントを意識して事前に準備しておけば、3階建ての家でも買主が見つかりやすくなるでしょう。
ただし、それぞれのポイントには向き不向きがあり、すべての3階建ての家で活用できるわけではありません。
物件や立地の特徴を考慮したうえで、売却の方向性を決めることが大切です。

エレベーターを設置する

3階建ての家における上下移動の問題を解決するためには、エレベーターや昇降機を設置するのが効果的です。
エレベーターを設置すれば階段を登り降りする必要がなくなるので、高齢者にとって暮らしにくい家から、一気にバリアフリーな住宅へと変わります。
もちろん自分たちで暮らしている間にも活用できるので、生活の利便性を向上させ、売れやすさにもつながる設備と考えると良いでしょう。

耐震診断を実施する

3階建ての家の購入を避ける方のなかには、その理由として耐震性に関する不安を挙げる方も一定数存在します。
実際にはほとんどのケースで3階建ての家とそれ以外の家に耐震性の差はありませんが、高いから揺れやすく崩れやすいイメージはなかなか払拭できません。
そのため事前に第三者機関に耐震診断を依頼し、地盤や構造に問題がないことを証明しておくと、売却しやすくなる場合があります。

事業用物件として売却する

居住用の物件としてなかなか買い手が見つからない場合は、不動産会社と相談したうえで事業用物件として売却するのもポイントのひとつです。
事業用物件は生活の場ではないため、重視されるポイントが異なります。
また、買い手の範囲が個人だけでなく法人まで広がるので、ターゲットを広げることによってスムーズに売却できる可能性があるでしょう。

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まとめ

3階建ての家には、駅の近い立地が多い、敷地面積に対する延床面積が広い、高さを活かした生活ができるといった特徴があります。
ただし、上下移動の負担が大きい、メンテナンスの費用が高い、そもそもターゲットになる層が少ないといった理由から売却しにくい物件といわれています。
スムーズに売却するためには、エレベーターを設置する、耐震診断を実施するといったポイントを意識すると良いでしょう。

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